正気に少しだけ戻った先輩の、後輩への懺悔 ~準備編~ #procon30
一応報告
まず、第30回高専プロコンに参加したチーム「さやえんどう」の結果からご報告させていただきます。
我々のチームは、本戦、「デモ審査」「マニュアル審査」においてデモ機を正常動作させることができず、
最終的には「敢闘賞」という結果に終わってしまいました。
応援、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
また、結果を残すことができず、大変申し訳ありませんでした。
感想
辛い気持ちと、自業自得という気持ちが半々です。
チームのみんなは面白い人ばかりで、本戦前後のデスマなどは笑顔が絶えませんでした(爆
私自身、最初で最後(予定)のプロコン・全国大会だったので、結果を残せなかったのは残念です。
また、後輩2人を壇上に連れていけなかったのは7割方私の責任なので、申し訳ないなという気持ちです。
真面目に振り返ってみると、私がチームの(足以外を)引っ張った覚えがありませんね。
ごめんなさい。
それはそれとして、(私も含め) (リーダーは違うかも) チームの雰囲気が自分勝手だったり、モチベ低めなところはあったのかなという気がしなくもないです。
この反省は、これからのどこかで活かしていきたいです。
チーム結成 (何月だっけ)
チームを結成した当初から、これはまともなチームではないなと内外の全員が思っていたと思います。
まさかあそこまでのハイライト工場になるとは予想もしていませんでしたが。
確か、結成当初に委員長からのリーダー依頼を断った覚えがあります。
実のところ、前年1月頃に崩した精神がまだ完全に回復していなかった時期でもあったので、仕方ないなと今でも思っていますが、あの時リーダーをやっていれば、また違う心構えで挑めたのかなという気がしなくもないです。
あと、結成当初から、ふんどには「先輩に強く突っ込めるだけの強さを生やして欲しい」と思っていたので、唯一達成できたところかもしれません。
1Day1アイデア (3月)
最初の方こそは真面目にアイデア出し(ハッカソンレベル)をしていたのですが、チームの誰もアイデアを出さない(ふんどくんは偶にやる)みたいな雰囲気に途中からは辞めてしまいました。
まあ、僕はアイデア出しの才能がないので、(その後の様子から鑑みても)ボツになっていたとは思いますが。
まだチームへの遠慮がいくらかあったからか、発狂はしていなかった気がします。
この段階で狂うチームが居たら、"あの"さやえんどう以上なので気をつけた方がいいです。
アイデア出し (4月~6月)
今思えば、ここが破滅への第一分岐でした。
アイデアに詰まり、SAN値が減ったところでおもちゃリーダーの頭が壊れ始めます。
すると同じく狂った私が笑わせに走るわけです。
我ながら悪質なギャグとは酷いもので、毎日2時間きっちり呼吸困難に追い込んでいた覚えがあります。
俺の親は医者
アイデアは出ず、2、3個出たよさめなアイデアも切られ、早くも限界がきていました。
なぜかドラフトの結果うちに迷い込んでしまった2tfくんも入れたアイデア出しは難航しました。
あと、ふんどくんへのセクハラも雑になっていきました。
結局教授提案のテーマでアイデアを出し、何とか企画書を提出は終えることができました。
実は僕はここでもやらかしており、なんと提出1週間前にインフルエンザに罹り提出に立ち会えませんでした。
一応寝ながらもスライドを生やしたりしたのですが、他のメンバー担当分には十分に目が通せていなかったと思います。
正直、「こんなアイデア、企画力・実現性双方に於いて落ちるだろうな」と思っていました。
というか、チームの総意だったと思うんですが違いますかね。
審査員「非常に実現性がありますねぇ」
ニート期間 (7~8月)
ここは一番自分に言い訳をしていた期間です。
本戦後に教授からも言われたのですが、うちのチームの敗因は
「過度な縦割り」
だそうです。
そらそうですね。
開発要員が一人それを盾にサボってりゃ回るものも回りません。
言い訳というだけでなく、実際にハードまで手伝ったら無限に仕事が増えるなあ......という不安があったのは確かです。
でも、それなら限界になったところで「もう無理!」と言うべきであって、最初から断るべきではありませんでした。
それに辛そうな先輩を手伝って辛くなったら、きっと今度は別のチームメイトが助けてくれます。(くれるはずです)
......手伝ってくれるよね?
他の実生活が忙しくても、将来不安があっても、困っているチームメンバーがいれば手伝ってあげましょう。
特に難易度の高い仕事の人柱にするなんて以ての外です
進捗から逃げるな
ということで、インターン応募とクリフェスの執筆とゲームのリリースと定期テストだけをこなした期間でした。
インターン (9月)
まあ、8月はインターンやら面接やらで1ヶ月東京にいましたから(震え声)
という訳で、言い訳は無事延長され1ヶ月溶かしました。
終了!w
嘘です。
少しは進捗生やしました。
デモの仕様変更により結局使いませんでしたが
なんと!先輩に任せていた音響通信がほぼ白紙のまま返ってきました!
やっぱり言い訳せずに最初から手伝うべきでしたね。
音響通信通信とかいう未知の領域は僕には到達不能で、それっぽいデータを受け取るのが精一杯でした。
(判別できるとは言っていない)
インターンシップでは学びも多かったですし、新しく友達もできたので収穫は十分でした。
あと、秋葉原は遊戯王が安く売ってたり毎日maimaiしたりして楽しかったです
知識0で引継ぎコードもない状態から始めたにしては頑張ったと思いますが、やはり1ヶ月溶かしてしまったのは申し訳ないです。
デスマーチ (9月末~10月頭)
はい、カレンダーが僕の返り血で青く染まりました。
インターンシップやらなにやらで9月3週目まで東京にいたわけですが、その間も進捗報告は週3回のペースで行われていました。
音響通信とかいう無理難題を押し付けられた僕にハード面を気にする余裕はなく......
というかぶっちゃけリーダーが進捗管理をしてくれていると思っていました。
報告会の内容の雑さに一抹の不安は感じていたのですが、
「私以外のメンバーは合宿で顔を合わせている訳だし、そこで進捗管理してるから実質僕だけの進捗報告になっているんだろう」
そんな楽観的なことを考えていました。
沖縄に帰ってきた私は、ある重大な事実に気が付いてしまいます。
「あっこれ、リーダー進捗も仕様も把握してない」
不安が的中してしまった訳です。
プレゼンター変更
実は前月から、後輩(プレゼン未経験)のふんどくんがプレゼンターをやりたいという話をしていたそうです。
リーダーときしもん先輩には相談していたらしく、決定事項になっていたようです。
ちなみに私がそれを聞いたときの様子が以下の通りです。
ふんど「びーまか先輩、シナリオの話なんですけど」
びーまか「りし先輩からアドバイスをうんたらかんたら」
(へぇ、ふんどってプレゼンするんだ。なんかビジコン出たいとか前に言ってたしな。プロコンもあるのにようやるわ)
ぼく「(委員長に向かって)ふんど達なんの話してるの?」
委員長「(怪訝そうに)プレゼンの話ですよ」
(やっぱり15thのビジコンチームか)
ぼく「そうなんだ。どこのチーム?」
委員長「あんたのチームですよ!!!」
ぼく「(´・ω・`)知らんが」
ぼく「えっまって、2tfくん知ってた?僕初めて知ったんだけど」
2tf「アッ...ジブンモ」
2tfくんにも知らされていないようでした。
進捗報告会やってるんだからちゃんと報告しろ。
リーダー曰く、スケジュールには変更出さないから大丈夫だと思った。とのことです。
んな訳あるか!
実際、この変更のせいで降りかかってきた仕事は一杯ありました。
が、それはいいです。
デスマするのはどうせ僕の仕事だと思ってましたし。
でも、事前に一言ぐらい相談はないんですかね。
てかチームの評価に大きく影響するプレゼンターの変更なんて、何の問題もなくいくとしても相談しろよ!
という訳で、プレゼンターがふんどくんに変更されました。
Webアプリ開発
ここに来て新要素が追加されます!
オワドラじゃないんだから......
教授から降ってきた(らしい)新仕様はなんとWebアプリ開発!
開発工数を無視した難題、リーダーはここで2tfとふんどのタッグチームで迎え撃つようです。
さらに2tfが技術力向上のためVue.jsをピックした!
どうなるさやえんどう!どうなるうみまもる!
デスマーチカレンダー
この章は......まあいいんですよ。
元々実力から見た分担は僕が少なめでしたし。
デスマ要員なのは最初から分かっていましたから。
多分チームメイトが僕に少しでも引け目を感じているとすればここだと思いますが、
僕は(愚痴以上に)気にしていません。
ネタとして楽しんでください。
プレゼンターの話など、チーム内での情報共有ができていないと感じた僕は、リーダーに進捗と納期を確認するよう告げました。
僕としては、本戦まで時間がないこと、リーダーがメンバーのタスクを把握できていないことなどから、納期を決めることでラストスパートを掛けたいという思いがありました。
スパートってほど働いてないって言ったの誰だ
それから2日後、Google Driveに更新がありました。
送られてきたファイル名は
「デスマーチカレンダー.xlsx」
正直おいおいやめてくれよ......
と思いながら開くと、予想とは違いまともそうな進捗カレンダーがありました。
ちらっと、「後輩2人が新しく追加されたWebページのタスクをやるらしい」とか「2tfくんが勉強のためVue.jsを導入したらしい」という話は聞きましたが、聞かなかったことにしました。
何とか3日連続の深夜作業で進捗を前倒ししたところで、ある事実に気づいてしまいます。
「これ、アプリ(Web)の仕様足りなくね?」
慌ててリーダーに問い合わせると、
「あ、いるわ」
しかも、その仕様、WebとAndroid両方に必要なやつじゃないですかね......
そんなこんなしているうちに、2tfくんに限界が着ます。
「自分、アプリで限界です」
こちらを向くリーダーの視線、既にWebは投げ出したふんど、降りかかるタスク。
(こんなことなら指摘しなきゃよかったか?)
そう内心思いつつもしぶしぶ受け入れ開発。
ここでボディブローのように効いてくるVue.js
「僕、Vue触ったことないんですけど」
ふんどや2tfには甘い顔で勉強期間を与えていたリーダー、なぜか僕には納期を急く。
デスマーチカレンダーに増える線、というか塗替えられる線。
「もうこれ以上仕事増えないよね?」
という確認と共にデスマーチの幕が上がりました。
初めてのVue.jsには戸惑いもありましたが、基礎勉強をしている暇もないので2tfくん書きかけのコードを読みながら実装していきました。
「まあきっとこのコンポーネントファイル名とこのapp.vueのHTMLタグが一緒だからタグ作ってるんやろな」
「dataって書いてあるしこれグローバル変数か?」
などの予測とフィーリングだけでコードを書くこと3日、なんとかスケジュール前倒しでWebアプリを完成させることに成功します。
そして翌日。
部室では、リーダーときしもん先輩がデモのお話をしていました。
またしても僕は、自身の仕事を増やす発言をかまします。
「ところで、このデモデータってやつ、ずっと鳴らすの?うるさくね?」
僕たちの作品を簡単に説明すると、センサーからの情報を用いて警告するシステムです。
つまり、デモデータが危険判定のままだとデモ中に延々と警告音が鳴り響きます。
流動的に変化するデータでこそ、システムの雰囲気が伝わるだろうという意見は別に間違ってはいなかったと思います。
が、
「じゃあデモデータとそれを適用するやつよろしく」
僕の仕事になるのが確定演出なの酷くないですかね?
「もうないって言ったよね?これ以上増えないよね?」
2度目の念押しにリーダーは適当な頷きを見せます。
(これこなしたらもう働かねぇ)
そう思い、サーバーの調整もしながら2、3日でデモデータを作り上げました。
この時点で僕のスケジュールは1日前倒し。
(やっと休める)
そう思った時、リーダーからまたもや声が掛かります。
「ふんどがプレゼンターで厳しいから、警告ポールよろしく」
グッバイ、僕の休暇。
とうとうデスマーチカレンダーの線が半分以上青く(僕の色は青)染まります。
青い返り血に染まったカレンダーを片手に僕は作業を続けるのでした。
(後編へ続く)